Aging Gracefullyフォーラム2019 女性の健康と美を考える
食べてカラダを整えるAG世代の健康レシピ
Project report グルメ ビューティー ライフスタイル
[ 19.04.22 ]
人生100年時代、40~50代の女性たちの悩みや課題に寄り添い、あとに続く世代が生きやすい社会にしたい――。そんな思いから、宝島社の月刊誌「GLOW」と朝日新聞社を中心に発足した「Aging Gracefully」プロジェクト。3月2日には、有楽町朝日ホール・スクエア(東京)で、Aging Gracefully(AG)世代のための美容や睡眠、食をテーマにした「Aging Gracefullyフォーラム2019 女性の健康と美を考える」が開かれました。
フォーラム最後のセッションは、「食べてカラダを整える AG世代の健康レシピ」がテーマ。モデルの浜島直子さん、料理研究家の上田淳子さん、そして大塚製薬「女性の健康推進プロジェクト」リーダーである西山和枝さんをゲストに迎え、AG世代の健康と食をめぐる悩みや疑問について語り合いました。
浜島さんは仕事や子育てで多忙を極める中、日々の食事や4歳のお子さんとの生活の様子をこまめにインスタグラムにアップしています。セッションは、浜島さんの日常を、写真と共に紹介するところからスタート。浜島さんは育ちざかりの息子さんのことを「うちの暴れ肉団子」とユニークに表現し、楽しい解説のおかげで会場は一気に和やかな雰囲気に。一通り紹介が終わると、今度は料理のプロであり、双子の大学生の母でもある上田さんに、浜島さんからの質問コーナーが始まりました。
お悩み1 「大変です!息子が米と肉しか食べません」
上田さんは、「大丈夫、生まれつき食の好みがありますから」と、一卵性双生児の息子さんたちが、離乳食の時から食の好みが違ったけれど、成人した今は好き嫌いなく、何でも食べるようになったことをご自身の経験を踏まえて紹介。さらに「子どもに野菜を食べさせたい理由は3つ。食物繊維、ビタミン類、そしてミネラル類。でも、これって全部、野菜以外でも摂取できるんです」と続けました。例えば、食物繊維は豆類なので、あんこが好きであれば、それでOK。ビタミン類は果物から、ミネラルは海苔からもとれることを解説しました。
上田さんの言葉に、「うちの“暴れ肉団子”、海苔が大好きなんです」とホッとした様子の浜島さん。「海苔は長方形に切って保存パックに入れておけば、すぐ食べられます。ごま和え、焼き肉、お漬け物などを巻いて食べてもいいですね」と上田さん。ちょっとした生活の知恵に浜島さんと共に、参加者も「なるほど」と大きくうなずきました。
お悩み2 「毎日忙しくて、献立を考えるのが大変です」
上田さんは、「複数の食材を使って主菜を作っても、仕上がりはひと皿ですし、手間がかかるわりには食卓が寂しくなってしまう。ですからひと皿に1食材、もしくは2つの食材を使うことを心がけてください。下準備も簡単で、皿数も増え、見栄えが豪華になります」とアドバイス。また、「ゆでる・焼く・煮るという調理法を、フライパン一つで使い回す」ことを提案。作り手がラクをしながら、家族を喜ばせる方法を考えるのがポイントだと語りました。
お悩み3 「突然、口の中が血の味に。これって味覚障害ですか?」
以前、病院で亜鉛不足を指摘されたという浜島さん。味覚障害の原因の一つに亜鉛不足があると言われ、それを補うためには「牡蠣や牛肉、レバーを食べることをお勧めします」と上田さん。豚や鶏のレバーは作り置きにしておき、最後はニラと炒めたり、ローストビーフは市販のものをサラダにトッピングしたりするので十分とのこと。浜島さんは、その気軽さに感嘆しつつも「若い頃は何を食べて良かったのに、これからは食生活も改善が必要ですね」とAG世代ならではの本音をのぞかせます。
年齢を重ねると、亜鉛のほかにも栄養素を意識して摂取する必要があります。「骨や筋肉、髪の毛や肌のことを考えると、たんぱく質をきちんととりたいですね」と話すのは、大塚製薬の西山さん。それを受けて上田さんは、「たんぱく質の鉄板食材といえば、卵と納豆。どちらもごはんだけでなく、マグロやサラダにものせて食べると良いですよ」と答えました。さらに上田さんは昨今の「糖質オフ」ブームにも触れ、「年齢を重ねると確かに代謝は落ちますが、糖質オフのし過ぎも考えもの。体を作るたんぱく質、エネルギー源となる炭水化物、潤滑油として必要なビタミン、ミネラルをバランス良くとることが大切です」
とはいえ、これらを全部とろうとすると、それこそメニューを考えるのが大変。上田さんは、「1日で全ての栄養を網羅しなくても、3日くらいのスパンでバランスがとれていれば十分です」と、ゆるっと実行できる方法を紹介しました。
お悩み4「肌のくすみやシミ、髪の毛のハリコシに効く食材は?」
浜島さんが、「昔は3日徹夜してもツルツル肌だったのに、最近はもう全然ダメで(笑)。肌のくすみ、シミ、しわも気になるし、髪も緩やかにやせていっているのが分かります。どうしたらいいのか、お二人にお聞きしたい!」と打ち明けると、口火を切ったのは西山さん。「原因は、女性ホルモンの低下かもしれません」
女性の一生は女性ホルモン(エストロゲン)の大きな影響を受けています。閉経の平均が50歳。その前後10年間がいわゆる更年期。「ですから、40歳を過ぎる頃からジェットコースターが下降するかのごとく、急激に女性ホルモンが低下するのです。浜島さんも急降下が始まっています」という西山さんの言葉に、思わず悲鳴を上げる浜島さん。
さらに、西山さんからは衝撃の事実が。「女性ホルモンが減少すると、個人差はありますが、月経異常から始まり、ほてり、イライラ、不眠、うつなどいわゆる更年期症状が出てきます。肌だけでなく、目なども乾いてくるんです」。閉経を迎え、更年期の症状が落ち着いてくると、今度はエストロゲン低下が骨粗鬆症、動脈硬化などの生活習慣病などにつながっていきます。エストロゲンは、肌や髪はもちろん、骨など私たちの全身を守ってくれる守り神のような存在。西山さんは「女性ホルモンは男性にもあります。実は閉経後、女性のホルモン値のレベルは、男性の女性ホルモン値より下回るんです」と指摘。あまりの衝撃に浜島さんは「悔しいわ(笑)」とショックを受けた様子でした。
西山さん曰く、腰の骨密度は60歳から減りますが、顔の骨密度は40歳からがくんと減るそうです。「顔面の骨密度が減少してくると、土台自体が下がることになります。美容液による外からのケアだけではなく、内側からのケアも重要になってきます。AG世代の女性はすでに(顔面の骨密度減少が)始まっているかもしれません」と西山さん。浜島さんが「残念です(笑)」と実感をこめて語ると、参加者の皆さんもうなずきました。
「でも、そうならないためにも、今のうちから努力が必要なんでしょうね」と浜島さんはしみじみ。そして、「ここしばらく、納豆、めかぶ、しらす、すった黒ごまを混ぜて食べていたら、『肌がきれいになったね』とメイクさんに褒められたのですが、そういうことから始めてみればいいのでしょうか?」と尋ねると、上田さんが「どれもAG世代に必要な食材!しらすでカルシウムがとれるから、これからも続けた方がいいですよ!」とアドバイス。その言葉に「じゃあ、まずはそれから続けてみますね」と勇気づけられた浜島さんでした。
私たちの体は刻一刻と変わっていきます。いつまでも元気で楽しく、心豊かに生きていくためにも、AG世代は見た目以上に中身を重視し、食事や運動などを続けていくことが大切です。肩ひじ張らず、できることからゆるく続けていけばいい。そう改めて思わせてくれるセッションは盛況のうちに幕を閉じました。
会場内に設けられた大塚製薬のブースでは、AG世代向けの基礎サプリメント「エクエル」のタブレットのサンプルが配布されました。大豆イソフラボン由来の成分エクオールがとれるとあって、多くの人が興味津々でした。また、お土産には、エクオールにコラーゲンやカルシウムを加えたジュレタイプのエクエルや、快眠をサポートする栄養食品「賢者の快眠」が配布されました。