温泉好き、旅好き女子の
おすすめが集結!
オトナの贅沢 ご褒美温泉ガイド
GLOW presents トラベル レクリエーション ライフスタイル
[ 23.09.11 ]
温泉好き、旅好き女子のおすすめが集結!
オトナの贅沢 ご褒美温泉ガイド
極上の温もりを求めて日本各地の温泉宿へ出かけたい。旅好き女子の皆さんに、「過去に訪れて心に残った温泉」を教えていただきました。疲れを癒し、心を解放する温泉旅を!
\この人に聞きました/
- 温泉ビューティ研究家石井宏子さん
温泉の美容力を研究し、心も体もきれいになる新しい旅“ビューティツーリズム”を提唱。旅をライフワークとし、トラベルジャーナリストとして取材・執筆、講演など年の半分は日本・世界を旅する。
心もときほぐす
温泉旅で元気をチャージ
長年温泉がもたらす美と健康を探究している石井宏子さんだが、「実は、温泉の魅力は整肌や体調改善だけではないのです」と語る。
「コロナ禍が長引く中で、心の問題を抱えている方は意外と多いです。グロー世代は仕事でも家庭でもバリバリがんばっているから、それ相応のストレスはあるでしょう。近年の研究では、泉質に関係なくすべての温泉は、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)に適応することが証明されています。だから肌と体、さらに心をしっかり休ませるために、皆さんにはうまく温泉を活用してほしいです」
近年はサウナが一大ブームとなっているが、温泉も温泉なりに“ととのう”ことができるそう。
「たとえば、日のリズムに合わせて湯浴みすることで、朝=朝食前に交感神経をオン、昼=エネルギー発散、夜=休息とともに体の成長を促すなど、自分がいちばんリラックスできる瞬間を見つけられるはずです。でもまずは、心を無にして日常から離れ、温泉のやさしさに浸っていただきたいです」
温泉でととのうために
覚えておきたい3ヶ条
1. 掛け湯をしてから入る
湯船に浸かる前に掛け湯やシャワーで汚れを流すというマナーと並行し、「湯(成分や温度)を体に自覚させ、湯あたりを防ぐ」という意味で、湯船のお湯を体にかけます。末端の脚や腕などから始め、最後は胸のあたりまで。体がお湯を受け入れたと感じたらOKです。
2. 1回ではなく分割浴がおすすめ
温泉マークの3本の湯気の意味は諸説ありますが、そのひとつが「(3回に)分割して入る」の意。長く浸かる1回よりも、休憩を挟みながら分割して入浴する方が体の芯まで温めることができ、その状態を長くキープできます。この入り方は、湯あたり防止にも◎。
3. 入る前も出た後もゆっくり休息を
旅の楽しい気分でごまかされがちですが、移動は疲労が溜まるもの。宿に着いたら、まずは水分を取り移動の疲れをリセットしましょう。入浴後は、最低でも30分程度は水分補給(温かい飲み物が◎)をしながら、体を冷やさないように静かに過ごすことを推奨します。
\石井宏子さんに聞いた/温泉最新 TOPICS
温泉地の エリアリノベーション が熱いです!
「ここ数年、私が注目しているのは、ちょっと元気がなかった温泉地を丸ごと活性化させるエリアリノベーション。代表的なところは、山口県の長門湯本温泉と長野県の浅間温泉。長門湯本温泉は、行政と民間とが力を合わせ、空き家に店舗を誘致するなどで街の雰囲気もにぎやかに変化。浅間温泉は、『松本十帖』という老舗旅館の再生プロジェクトをきっかけに、旅行者に街歩きを促すような楽しい仕掛けを実践中。温泉宿も街も人もみんなが元気だから、訪れるとすごく楽しい気分に!」
山口 長門湯本温泉
歴史ある温泉街に
魅力的な新スポットが続々オープン
▸川辺を楽しむ飛び石やテラス
約600年の歴史を持つ温泉街が、星野リゾート「界 長門」のオープンをきっかけに、川テラスや飛び石、カフェやレストランの開業などでイキイキと進化。街の中心の共同湯は立ち寄り湯「恩湯」として生まれ変わり、「恩湯食」という長門名産の長州どりや地元野菜をふんだんに使った飲食店も併設。源泉掛け流しの温泉だけでなく街全体の魅力が開花した。
- フリーランスプレス稲葉ひろ子さん「恩湯は、岩盤から湧き出るお湯を眺めながらゆっくりと浸かれる珍しい温泉。夜になると街の中心にある竹林の階段や音信川の橋がライトアップされ、きれいな夜景も堪能できます!」
長野 浅間温泉
泊まりも日帰りも
みんなが楽しめる温泉街に
松本城の城下町に1300年湧き続ける名湯、浅間温泉。老舗旅館「小柳」の再生プロジェクト「松本十帖」を呼び水に、ユニークなレストランやカフェ、長野県産小麦を使ったパン屋、銀行だった空き物件には手紙舎の文具店「文箱」がオープンするなど、様ざまな業種が開業し、街を盛り上げている。浅間温泉は東京からのアクセスもよく、これからの姿に注目したい温泉街のひとつといえる。
上:松本十帖のふたつのホテルの宿泊客は、レセプションを兼ねた街中のカフェ「おやきと、コーヒー」にてチェックイン。おやきとコーヒーのサービスでお出迎えされ、温泉街散策が自然に始まる。
下:全室に源泉掛け流しの露天風呂を備え、1階にブックストアを併設したブックホテル「松本本箱」。
出典:「GLOW」2023年1月号(2022年11月28日発売)
取材・文=土谷沙織
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