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ピンチのときに身につけた習慣が、
きっと、これからの自分を変えていく

[ 20.07.13 ]

by GLOW

多くの人が家の中で息を潜めて過ごさざるを得なかった、2020年の春から初夏。
でも、俳優・吉田羊さんの心は決して折れることなく、
「今だからできること」に向かってすくすくと伸びていました。
ステイホームであらためて考えた、大人の「学び」について、語ります。

ステイホーム期間も〝攻め〟で。
今しかできないことを、自分らしく

「お久しぶりです! 元気でしたか?」
出会い頭の明るい声と表情に、緊張していた心がふわりと解けた。緊急事態宣言解除後の撮影現場に、以前とちっとも変わらない、いや、それ以上の笑顔で現れた吉田羊さん。思えばステイホーム期間中も、彼女は私たちにいくつもの驚きと喜びをもたらしてくれたのだった。

ゴールデンウィーク中には、三谷幸喜さんの傑作戯曲を蘇らせたオンライン朗読劇『12人の優しい日本人を読む会』に参加。また、5月末に配信されたテレワーク制作ドラマ『2020年 五月の恋』では、盟友ともいえる大泉洋さんと絶妙な二人芝居を披露するなど、新しい形式の演劇にも果敢に挑戦した。

「しばらくぶりに台本というものを手にして、『舞台やドラマって、こんなに台詞が多かったっけ?』と驚きましたね(笑)。今回、関わった方々と皆同じ熱量で一気に作品を作り上げたことは、今後再びどんな状況にあっても作品は生まれ得ると思わせてくれましたし、本格的な活動再開前に感覚を取り戻す、貴重なチャンスでもありました」

充実の時間は、プライベートでも。実は吉田さん、この期間に熱心に取り組んだのが「英語の勉強」だった。2018年に公開された映画『ハナレイ・ベイ』でも流暢な英語を披露していたが、その力にさらに磨きをかけるため、オンラインレッスンに励んだという。

ブラウス5万9000円、パンツ6万9000円(ともにフォルテ フォルテ/コロネット) シルバーネックレス1万8000円、ピアス2万8000円(ともにポダ/アトリエ ジムル)

オンラインで、みっちり2時間。
「生きた英語」が励みになった

「英語はもともと好きで、毎年、元旦に『今年は英語をやるぞ!』と目標に掲げてきたんですが、やらない言い訳を仕事のせいにして、なかなか腰を据えて取り掛かることができなくて。『ハナレイ・ベイ』の撮影の際は短期集中で頑張りましたが、撮影が終わるとどうしても……だったんですよね。でも、せっかく時間ができたわけだから、今できることを精いっぱいやろう!と思って」

海外在住のネイティブスピーカーを先生に、マンツーマンで1日2時間というハードな内容。毎回、先生が用意する記事やテキストをもとに、みっちりと話し込んだ。

「課題もありましたが、それ以外にも『今日は何してたの?』といった身近な話題から、お互いの国のコロナ対策の状況を伝えあったり、日々の生活のこと、俳優の仕事について思うことを話したり……。まさに生きた英語を、日常会話の中で学べたのはすごくよかったなと思いますね。学生のときは、ただ机に向かって文法の書き取りをしたり、暗記したりするだけだった英語に、意思疎通の喜びが加わり、語学はコミュニケーションツールなんだと改めて気付くことが出来ました。
でもね……。これはダイエットと同じで(笑)。スタートしたときはやる気がみなぎっているのでいいんですが、問題はそこからなんですよ。思うように上達しない停滞期が、必ず来るんです」

ワンピース3万2000円(レルディ/TOYOSHIMA&CO.LTD) ピアス4万4000円(ポダ/アトリエ ジムル) その他(スタイリスト私物)

停滞期は、足りないものに気づく機会。
乗り越えて、自分を追い込み続けたい

何かに取り組もうとしたことのある人なら、ありありと蘇るだろう。意欲と能力の上昇カーブが緩やかになる〝踊り場〟で、立ちすくんでしまうときの気持ち。実際、吉田さんも、何度かレッスンをキャンセルしたことがあったという。

「でも、1回休むと今まで積み重ねてきたものが、本当に1日でガクン!と落ちてしまうんです。昨日まで難なく聞けていたフレーズが頭に入ってこなくなって、せっかく定着しかけていた英語的な思考回路が切れてしまう。ああ、やっぱり続けなくちゃだめなんだ、って」

続けるためには、まずは反省。「なぜ停滞してしまったのか?」を、吉田さんは突き詰めた。

「どうして面白くなくなったんだろう?と考えると、今の自分に足りないものが見えてくるんです。表現したいことがあるのにとっさに単語が思いつかない語彙力のなさだったり、未熟な文法力だったり……。だったら、それをつけなくちゃと。気づけたのは、やっぱりこれだけ密に取り組んだからなんですよね。それは、仕事をしながら1、2週間に1回英会話をやっていた頃には気づけなかったことで」

夏が来て、いよいよ時計の針は全開で動き始めたが、吉田さんは〝継続は力なり〟の精神で、今後も勉強を継続していくつもりだと力強く宣言。皆さん、聞きましたね?

「はい(笑)。自分を追い込む意味で、毎日が無理でも週に何日かは必ずオンラインレッスンを続けていきたいと思います。英語だけでなく、何でもそうですよね。一見ピンチだ!と思える時期を、いかにポジティブに捉えて行動するか。そのことが、きっと先の人生に大きく影響してくるんだろうと信じています」

キャミワンピース2万5000円(バーニーズニューヨーク/バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター) ガウンにしたシャツワンピース5万2000円(G.V.G.V./ケイスリー オフィス) メガネ3万8000円(アヤメ) その他(スタイリスト私物)

出典:「GLOW」2020年8月号
撮影=柴田フミコ スタイリング=宮澤敬子〈WHITNEY〉 ヘア&メイク=中野明海〈airnotes〉 文=大谷道子

吉田 羊 Yoh Yoshida
福岡県生まれ。最近の出演作に、ドラマ『凪のお暇』『まだ結婚できない男』、映画『記憶にございません!』、舞台『風博士』など。現在は、年末から放送予定の大人気主演ドラマシリーズ第3弾『コールドケース3〜真実の扉〜』を撮影中。公式インスタグラム(@yoshidayoh_official)も要チェック。
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