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心地よくいるための対処法を見つけることで
年齢を重ねるほどに毎日が楽しくなる

[ 21.09.27 ]

by GLOW

話題作への出演が相次ぎ、精力的に活動している麻生久美子さん。
プライベートでは二児の母でもあり、育児と仕事で大忙しのはずですが、とても軽やかで爽やかな明るさに満ちています。
年齢を重ねてより一層美しく、ゆとりのある佇まいを作る鍵は「自分のなかのスイッチ」だといいます。

コメディからシリアスな作品まで
40代になってからますます仕事が充実

 40代になって女優として、一人の女性としてますます存在感を放っている麻生久美子さん。先日放映されたNHKの連続ドラマ『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』は、『時効警察』で共演したオダギリジョーさんが脚本・演出を手掛ける意欲作でもあり、コミカルな演技を惜しみなく披露。絶賛上映中の映画『マスカレード・ナイト』では、打って変わってシリアスな演技を見せている。どんな役にもするりとなじむ懐の大きさが彼女の真骨頂だが、近年はさらに演技の幅が広がっている。

「『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』はオダギリジョーさんが脚本から編集、音楽、すべてにこだわって作り上げた世界観がすごくセンスがよくてかっこよかったです。個性的で実力のあるキャストの皆さんが伸び伸びと演じる姿を見て刺激をもらいました。『マスカレード・ナイト』は主演の木村拓哉さんと初めてご一緒させていただいたのですが、座長としての佇まいが素晴らしくて、尊敬できる部分がたくさんありすぎました。どんな作品でも常にプレッシャーはありますが、新しい役に出会うたびに新鮮な体験や発見ができるのがおもしろいですね。子供が成長して子育てが少し落ち着いてきたことも大きいですが、仕事は40代に入ってからのほうが充実しているように感じています」

どうしたって年を取るのなら
ポジティブに楽しまないと損

 そう言って笑顔を見せるけれど、仕事に家事、育児など、一日のスケジュールはやるべきこと、やりたいことが目白押し。疲れを感じることがあるそうだが、それさえも前向きに楽しんでいるよう。

「体力的に衰えを感じることもありますが、年を重ねるごとに気持ちは豊かになっているように思います。どうしたって年は取るわけだから、嫌だなと思いながら過ごすよりも、ポジティブに受け止めて楽しまないと損じゃないですか(笑)。もともと前向きな人間ですが、最近はなおさら朝が来るのが待ち遠しくて。やることがたくさんあったとしてもそれをこなしていくのが楽しいんです。子育てで自分の時間が減ってはいますが、きっと子供がもっと成長したら取り戻せると思うので今の状況を満喫したいです

 一方で、体のメンテナンスはこれからの課題と話す。コロナ禍で思うように外出できなかったり、時間が取れなかったり、後まわしになりがち。今の生活のなかでできることを行っている。

「運動したほうがいいとは思っているんですが、なかなか……。できるだけ歩くようにしたり、肌のために早く寝るようにしたりするくらい。それから、ファスティングにも挑戦しました。絶食ではなく酵素ドリンクを使ったもので、ファスティングマイスターの指導の下で2回ほどトライしました。肌に透明感が出たり、アレルギーが出なくなったりと調子がよくなったので、体が一旦リセットされた感じがしました。賛否両論ありますが、私には合っている気がするので時々取り入れたいなと思っています」

無染色のニットキャミソールと艶やかなセットアップで華のあるレイヤードスタイルに。
ニットトップス2万5300円、スカート5万8300円(ともにエブール フォー ロンハーマン)、ニットキャミソール2万8600円(エクストリーム カシミア/すべてロンハーマン) リング右手中指2万2000円、左手親指〈太〉2万4200円、左手親指〈細〉1万5400円(すべてポダ/アトリエジムル)

自分のパワースイッチをオンにして
スケジュールをどんどんこなす

 シワが、体が……とついこぼしたくなるものだが、麻生さんの迷いのない潔さとポジティブさに触れるとこちらまで背筋がピンと伸びる。そのパワーを生み出しているのは、実はちょっとしたコツだそうで、自分の気持ちをコントロールするための術をいくつか持っているという。

「やることが多すぎてストレスフルになった時には、こなさなくてはいけない用件を書き出してまとめるとすっきりします。それから、部屋を掃除する。部屋がきれいだと頭の中も整理整頓できるので、まずは片付けて『大丈夫、大丈夫』って自分に言い聞かせて気持ちを落ち着かせています。最近、とても役に立つなと感じているのが“自分のなかのスイッチ”。ある人から『初動を早くするといい』とアドバイスをもらって、なるほどなと思ったんです。基本的にまったり好きで、マイペースといいながらダラダラやりがちな性格なので、パワースイッチをオンにしてキビキビ動くようにしています。どうせやらなきゃいけないことなら早く、すぐに終わらせて、好きなことをのんびり楽しむほうがいいなと。オンオフを切り替えるようになってから時間の使い方に無駄がなくなり、気持ち的にも余裕ができました。このスイッチを使えば、どんなことでもうまくいきそうな予感がしています」

 そんな麻生さんに将来への展望を聞いてみると、「わかりません」と笑う。

「毎日の積み重ねが自分を作っていくので、将来、自分がどうなっているかなんて全然想像がつかないです。果てしなく遠いからこそ、楽しみと言いたい(笑)。年を重ねるごとに自分をより心地よくする術や問題への対処法を発見していけるのが、経験を経る醍醐味なのかもしれませんね。それで、毎日がどんどん楽しくなるし、ラクになる。だけど、10年前には40代はもっと大人だと思っていましたけど、意外とそうでもなかったんだなって。だから、50歳になった時にもあまり変わってないなと感じる気がします


写真出典:「GLOW」2021年10月号
撮影=柴田フミコ スタイリング=宮澤敬子〈WHITNEY〉 ヘア&メイク=ナライユミ 取材・文=安田晴美 

麻生 久美子 Kumiko Aso
1978年6月17日生まれ。千葉県出身。1995年映画デビューし、1998年『カンゾー先生』で数々の映画賞を獲得。2006年にスタートしたドラマシリーズ『時効警察』(テレビ朝日系列)ではコメディに挑み、新境地を開拓。『マレーヒルの幻影』(2009)他、舞台作品にも出演。近作に、大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(2019/NHK)、連続ドラマ『MIU404』(2020/TBS)、『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』(2021/NHK)など。公開中の映画『マスカレード・ナイト』(東宝)にも出演。9歳と4歳の二児の母でもある。
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