足と歩行の大切さに光を当てる
「FOOT HEALTH AWARDS 2024」
有森裕子さんや福西崇史さんも登場
Special ライフスタイル ヘルスケア 学び
[ 24.04.10 ]
足や歩行に優れた効果を発揮する商品やサービスを表彰する「FOOT HEALTH AWARDS 2024」が3月7日、東京都港区の台場フロンティアビルで開催されました。第1回となる今回は、審査員として元マラソン選手の有森裕子さんや、元サッカー日本代表の福西崇史さん、モデルの小野千恵子さんらも登場。アワード選考対象企業の熱のこもったプレゼンテーションが行われました。
アワードの目的は、正確な医学的根拠に基づいたフットヘルス商品の発掘と、一般消費者の意識の向上。足と歩行に特化して20万人以上の患者を治療してきた下北沢病院らが立ち上げた団体「be foot Lab.」が主催しています。
また、この取り組みを通じて優れた商品やサービスが拡充するとともに、消費者の足や歩行に対する意識が高まることで、80歳で20分間キビキビ歩くことができる健康で豊かな社会の実現をめざす「足の8020運動」の推進にもつなげていきたいという狙いもあるそうです。
プログラム冒頭では、下北沢病院の久道勝也理事長がアワードの趣旨を紹介。足の健康が軽んじられている日本の現状と、歩行習慣が健康の質に大きく関わることを示すデータに触れ、このアワードが多くの方に足と歩行の大切さに注目してもらう契機になればとの思いが示されました。
その後、最終選考に残った各社のプレゼンテーションがスタート。トップバッターは、株式会社フクシンによる「ありそうでなかった てぶくろ屋さんがつくった もこもこやわ圧レギンス」の紹介でした。無縫製の立体編み立てによるフィット感と履きやすさ、段階着圧設計が特徴のレギンスで、これまで累計90万枚を販売。これまで同じような機能を持つ商品はあったものの、日常的に気軽に活用できるという点が画期的であるという評価を得ているそうです。
続いては株式会社ベネクシー。スニーカー「Orthofeet YARI・KITA」について、実店舗で実際に顧客と接している販売員とのやりとりも交えたプレゼンテーションが繰り広げられました。ハンズフリーで簡単に着脱できる魅力的な機能と、アメリカの整形外科の専門家による生体力学に配慮された設計が、足に悩みを抱えている方はもちろん、立ち仕事に携わる方々からも高い支持を得ているとの内容でした。
3社目は、アディダス ジャパン株式会社。シューズの中に風を送って熱と湿気を奪う設計技法「CLIMACOOL」を活用したフットウェアが紹介されました。20年以上の研究開発で追求してきた耐久性、屈曲性、通気性に優れた実際の製品を各席に回覧し、審査員をはじめとする客席の方々が興味深そうに素材や構造を確認していたのが印象的でした。
続いて、株式会社DIFF. による、左右片足ごとに異なるサイズが購入できるシューズのECサイトのプレゼンテーションが行われました。「地球上すべての人が自分に合ったシューズを簡単に手に入れられる世の中にする。」というミッションのもと、プラットフォームが構築されるまでの経緯や反響について、代表自らの経験を交えて熱心に語られ、質疑応答では他社の方から「一緒にやりたい」との声がかかっていました。
最後のプレゼンテーションは、株式会社アシックスによる、子どものあし成長予測ツール「ASICS STEPNOTE」。同社のアシックススポーツ工学研究所で蓄積されたデータを元に、一人ひとり異なる子どもの足の成長過程に注目して、適切なサイズと購入タイミングを提案するシステムが紹介されました。会場では様々なデータに裏打ちされた充実の機能に注目が集まり、「もっと早く知りたかった」といった感想が聞こえてきました。
プレゼンテーションの後は、有森裕子さんと福西崇志さん、下北沢病院の久道勝也理事長による「足と靴の関係」についてのトークセッション、一般社団法人日本ウオーキング協会坂田純子さんと小野千恵子さん、下北沢病院の理学療法士による歩行の正しい姿勢のレッスンが開催されました。
また、一般社団法人日本ウオーキング協会と下北沢病院との新たな取り組みとして、足とウォーキングの基礎知識を学ぶ「足のトリセツ検定」が5月中旬にスタートすることも紹介されました。
最後は、審査結果の発表。美容/健康部門の最優秀賞は株式会社ベネクシー「Orthofeet YARI・KITA」、同優秀賞は株式会社フクシン「ありそうでなかった てぶくろ屋さんがつくった もこもこやわ圧レギンス」、スポーツ/その他部門の最優秀賞は株式会社アシックス「ASICS STEPNOTE」、同優秀賞は株式会社DIFF. 、特別賞はアディダス ジャパン株式会社「CLIMACOOL」という結果となりました。講評では、有森裕子さんが「足を大事にすることの大切さを気づく大変良い機会となりました」とコメント。来年以降もアワードは継続予定で、次回はどんな商品やサービスに出合えるか、今から期待が高まります。
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「FOOT HEALTH AWARDS 2024」サイト https://www.foothealthawards2024.com/
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