心をオープンにして出会いを楽しむ
人とのつながりが人生を豊かにしてくれる
[ 24.03.18 ]
話題作への出演が続き、公私ともに充実した毎日を送っている吉瀬美智子さん。年齢による変化を感じながらも、「付き合い方がだんだんわかってきた」と屈託のない笑顔を見せます。髪形を変えたり、新しい友だちを作ったり、好奇心をくすぐるさまざまな出会いが、彼女にポジティブなパワーを与えています。
役作りのために髪形を変えたら
おしゃれの楽しみが広がった
毛先がふわふわと跳ねるようにゆるくパーマをかけたヘアが、優しく華やかな吉瀬さん。これまではきりっとしたショートカットの印象が強かっただけに、肩の力が抜けた軽やかな雰囲気が新鮮です。役作りがきっかけで髪を伸ばすことになったと話します。
「ストレートのままで中途半端な長さになるとまとまりにくいし、老けて見えそうだったので、どうしたものかと思っていたんです。それで、ヘアスタイリストの方に相談したら、パーマヘアをすすめられました。結果は大正解! 毛先に軽さがでて、すごくいい感じになりました。オイルをつけてカールを整えるだけで決まるので、セットも簡単なんです。大人のパーマヘア、おすすめですよ!」
髪形が変わったことで、新しい服にも挑戦できるようになったのだとか。この春は今までとはひと味違う色やデザインを取り入れて、新鮮なおしゃれを楽しんでいるようです。
「今まではまわりになじむような、ベーシックな色の服ばかり着ていたんです。それが、オレンジやピンクなどの明るい色や少し甘さのある色が似合うようになって、この春はもっといろんな色に挑戦したい気分に。パーマヘアが抜け感を出してくれるせいか、デザイン性の強いものや個性のあるコーディネートも軽やかに着こなせるので、おしゃれが楽しいですね。『吉瀬美智子はここにいます!』って、主張したくなってきたのかしらね。役作りを通して、新しい自分を発見するのがおもしろいですし、皆様にも飽きずに見ていただけたらいいなと思っています」
体全体のコンディションを整えて
美容も健康も更年期もトータルにケア
とても明るく楽しげな彼女ですが、2年ほど前から不眠など更年期による症状に悩まされるように。当初は自分に何が起きているのかもわからずに翻弄(ほんろう)されたそうですが、体の総点検をしたり、食事の質を見直したり、サプリを飲んだり、効果があるといわれるものをひと通り試してきたと言います。今では症状も気持ちも少し落ち着いてきたようです。
「症状には波があって、なにが引き金になっているのかもわかりません。自分ではコントロールができないものだから、ジタバタして焦っても仕方がないなと。頼れるものには全部頼って、つき合っていくしかないんだなという覚悟が決まりました。今は体全体のコンディションを整えることで、美容も健康も更年期対策もトータルでいい状態を保っていけたらいいなと考えています」
気になる症状があるとそこにばかり意識がいきがちですが、体調が揺らぐ根っこは同じ。体全体のコンディションが悪ければさまざまな不調が生まれる一方で、体の状態が良ければ気力がみなぎり前向きに立ち向かっていけるのも確か。吉瀬さんもまずは基礎体力を上げるべく、新しい試みに挑戦し始めたのだとか。
「トレーニングをされている方は、本当に若々しくて美しいですよね。私はなかなか運動が続かない性格なので、手遅れになる前に習慣化しなければと……。効果が高いのでやらないのはもったいないし、運動は『運を動かす』と書くように運気アップにもつながると信じて今年は頑張ろうと決意しました! 通えそうなジムを探しつつ、まずはルームランナーで歩くとか、家で地道にできることから取り組んでいます。そしてもう一つ、今年から始めたのがグルテンフリー。先輩の俳優さんから『頭がクリアになってセリフがスムーズに覚えられるし、肌の調子もよくなった』という話を聞いて興味を持ちました。だけど、食べることが大好きで小麦を使った食品を一気にやめるのは厳しいので、できるところから変えています」
人を見る目が養われたおかげで
新しい出会いにも前向きになれる
シングルマザーとして2人の子どもを育てながら、俳優としても着実にステップアップしていく――。そんな彼女のポジティブパワーを高めているのが、人との出会いだといいます。きっかけとなったのは、昨年出演したテレビのとあるバラエティー番組。シャンパンを片手にフレンドリーなトークを披露したことが話題を呼び、新しい人とのつながりが生まれているそう。
「親近感を持っていただいたようで、会いたいと言ってくださる方が増えたんです。今までの人生の中で、一番たくさん人に会っているかも。友人や知人からの紹介のほか、逆に私がお会いしたい方には知り合いにつないでもらうこともあります。お目にかかると『こんなに面白い人だとは思わなかった』と言われることが多くて、今までパブリックイメージで損をしていた部分があるのかなと感じることも。若い頃は新しい出会いにもっと臆病だった気がしますが、これまでの経験の中で多少は見る目が養われてきたおかげで、人に対してオープンになれるのかもしれませんね」
人間関係が広がることは、自分の世界を豊かにすることでもあります。そこから、たくさんの気づきや刺激をもらうことが前に進んでいくポジティブパワーの源に。そして、いただいた縁を大切にしながら、「今を楽しむこと」が吉瀬さんのモットーだと言います。
「あるとき、新しくできた友人から『みっちゃんはシングルマザーの星だね』と言われてすごく驚いたんです。全然そんなつもりはなくて目の前のことをただただ頑張っているだけですし、むしろ私のほうがその人からポジティブなエネルギーをもらっていると感じていました。それなのに、自分の知らないところで誰かの背中を押したり、元気づけたりしていることがあるんだなと気付かされました。だったら、楽しまなくちゃと。自分が今を楽しむことが、まわりをハッピーにする最初の一歩になると強く思うようになりました。人生にはいろんなことがありますが、誰かに支えられたり、誰かを支えたり、時には新しい仕事や趣味を見つけたり、人の輪がつながることでポジティブな気持ちや未来の可能性を広げていけたら素敵ですよね」
- 吉瀬 美智子 Michiko Kichise
- 1975年2月17日生まれ、福岡県出身。モデルとして活躍後、2007年に俳優に転身。「ハガネの女」(10、11年、テレビ朝日系)で初主演を務めたほか、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(14年、フジテレビ系)、「シグナル 長期未解決事件捜査班」(18年、フジテレビ系)など、数々の話題作に出演して存在感を発揮。近作に「うちの弁護士は手がかかる」(23年、フジテレビ系)、「ゆりあ先生の赤い糸」(同年、テレビ朝日系)や、映画「キリエのうた」(23年)など。出演映画「帰ってきた あぶない刑事」が5月24日に公開予定。
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