植村美智子の『AGおしゃれコンシェルジュ』
黒い服を素敵に着こなすために
Special ファッション 学び ハウツー
[ 23.12.20 ]
いつも素敵に服を着こなして、ファッションを楽しみたい――。そんな40代と50代、Aging Gracefully(=AG)世代に、スタイリストで個人向けのコーディネートサービスも行う植村美智子さんがワンポイントアドバイス。かわいいイラストとともに紹介するコラムです。
年齢を重ねていくと、ある日いきなり、自分のいつものファッションに違和感が生まれてしまうことがあります。一度感じてしまうと、その違和感はなかなか消えてくれません。
「黒が好きで、黒い服ばかり持っているけど、最近どうも、素敵に着こなせていない気がする」「老けて見えてしまっているような気がする」という大人の女性の声を耳にすることが多くあります。
そんな違和感を抱えている人たちから、「きれいな色のアイテムを着た方がいいですよね?」「もう黒は着ない方がいいですよね?」と相談されます。もちろん、きれいな色を採り入れていくのは賛成です。でも、好きな色の黒を諦める必要もないと思うんです。
確かに黒は、大人の肌質とあまり相性の良い色ではないかもしれません。何も考えずに着てしまうと、印象を地味にしてしまう危険があります。でも、ちょっと気を使えば大丈夫。気にするべきは、素材、質感です。
必要なのは、やはり「ツヤ感」。ツヤのある生地のアイテムを選ぶことで、華やかさがプラスされ、なんとなくの違和感から、逃れやすくなります。
まず試して欲しいのはトップス。顔の近くにくるトップスの素材を意識することで、わかりやすく変化があるはずです。
ニットであれば、例えば、アンゴラやフォックスなどが使われている、毛足が長くてふんわり柔らかい、ちょっとリッチな雰囲気のものを。デニムパンツやチノパンなど、カジュアルなアイテムと合わせても、しっかり大人のおしゃれを作ってくれます。
黒が好きな人は、全身真っ黒になることも多いですよね。オール黒のコーディネートの時、ボトムスをツヤのある素材のものにするのもおすすめです。サテンやレザーなど光沢のある素材にすることで、華やかな雰囲気が生まれ、大人の女性が映えるスタイルが作れます。
マットな質感の黒を着るのであれば、アクセサリーの力を借りてみましょう。そうです。ゴールドやパールで華やかさをプラスします。
優しい印象のものは逆効果となりかねないので、格好良さや、エレガントさを感じられるタイプのものを。顔まわりのアクセサリー、ピアスやイヤリングはもちろんですが、顔の近くにくることが多い手にも注目です。リングや、ブレスレットも、しっかり意識して選んでつけることで、変化はついてくるはずです。
- 植村 美智子(うえむら みちこ)
スタイリスト。大阪府吹田市出身。文化服装学院アパレルデザイン科を卒業。stylist吉野みゆき氏に師事し、1996年に独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。個人の方向けのファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を展開。
公式サイト https://liltin.com/
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