Aging Gracefullyプロジェクト、企業向け勉強会第1弾〈後編〉
女性管理職登用のボトルネックとは?グループで議論
Project report ライフスタイル キャリア
[ 18.08.28 ]
朝日新聞と宝島社の女性誌「GLOW」による「Aging Gracefully」(以下、AG)プロジェクトは、人生100年時代において、40代、50代の女性たちが自分らしく生きることを応援することを目的に、この春スタートしました。7月18日には朝日新聞社AGプロジェクトチームが主催する企業向けの勉強会があり、ビジネス分野での女性のエンパワーメントに向けて定められた原則「Women’s Empowerment Principles(以下、WEPs)」について、WEPsを推進するUN Women日本事務所の石川雅恵所長が講演しました。(記事前編はこちら)
講演に続いて、参加者を5つの班に分けてグループディスカッションを行いました。テーマは「女性管理職の登用・養成の最大のボトルネックとは」。金融機関やゼネコン、総合人材業、流通、化粧品メーカー、精密機器メーカーなど、17社から参加した管理職24人が白熱した議論を交わしました。
参加者には事前に、社内における女性のエンパワメントの現状と課題を送っていただきました。下記はその一例です。
――女性活躍の制度はあるが、ライフスタイルやライフステージの異なる女性同士、または男性も含め、平等に対等に気持ちよく働ける職場のためのコミュニケーションが不足
――40~50代で子育ての手が離れた女性が、仕事に本格復帰するイメージを持ちづらい
――男性管理職は自ら子育てや家事を経験していない世代が多く、本当のところで女性活躍の大切さを理解できていないのでは
――女性管理職予備軍をどうエンパワーメントしていくかが課題
幅広い業種の企業が参加したにも関わらず、「組織風土の問題」「ロールモデルの不在」「個人のマインドセット」など、共通の課題が見られたことが印象的でした。これらの意見をふまえ、各班ごとに①自社におけるボトルネックは何か②班全体として何が最大のボトルネックだと考えるか③その解決には何が必要か、を話し合いました。各班にはファシリテーターとして、石川さんのほか、GLOWの大平洋子編集長やAERAの木村恵子副編集長、朝日新聞出版宣伝プロモーション部の片桐圭子部長らが入り、参加者の意見を引き出し、整理しながら、ホワイトボードにまとめていきました。
軽食を取りながらの45分間のディスカッションタイムはあっという間に過ぎ、各班の代表者がプレゼンテーションを行いました。
プレゼンテーション後、石川さんは「今日お集まりいただいた皆さんには、社内でWEPsの伝道師になっていただくとともに、ぜひ次回は社長を連れてご参加いただき、女性をエンパワーメントしていくネットワークを広げていただきたいです。ジェンダー平等は放っておいて自然に発生するものではなく、個人それぞれの努力の先に、社会の変化が生まれていくのだと思います」と会を締めくくりました。
ディスカッション終了後は、記念撮影とネットワーキングタイムがあり、多くの参加者が名刺交換する姿が見られました。次回は9月27日(木)に、「女性社員の健康管理と経営」をテーマに開催予定です。