女性ホルモンが減ると、○○も減る!
第2回AGカフェ、日本橋で開催
Project report レクリエーション 学び ヘルスケア ビューティー 更年期
[ 19.10.07 ]
40代、50代のAging Gracefully世代に向けて、毎月開催している学びとネットワーキングの場「AGカフェ」。2回目は6月26日、東京・日本橋のシェアスペース「Flatto」で開催しました。テーマは「骨と筋肉」です。
年齢を重ねていくと骨がもろくなるのはなぜ? 骨折予防にはどんな食生活や運動が有効? 講師に大塚製薬ニュートラシューティカルズ事業部「女性の健康推進プロジェクト」のリーダー、西山和枝さんと、千葉県柏市「手賀の杜接骨院」院長の川口紘和さんをお招きし、変わる体とケアの方法について、講演と実技で学びました。
西山さんは冒頭、 更年期の症状は、上半身ののぼせや発汗などが起こるホットフラッシュ以外にも、200~300種類あることを紹介しました。
例えば手指の痛みやしびれもその一つ。閉経前後に女性ホルモン(エストロゲン)が大きく揺らぎながら減少することが原因の可能性もあると考えられているそうです。 「女性ホルモンは、肌や脳、関節など体全体の『守り神』。神様がいなくなることで、様々な不調が生じるんです」と西山さん。
女性ホルモンには骨の形成を促し、古い骨を壊すのを抑える働きがあります。女性ホルモンが減少すると、そのバランスが崩れ、骨量は年々減ってもろくなります。西山さんが「顔の骨は40代から減っていきます」とスライドを見せながら紹介すると、会場からはどよめきが……。
加齢に伴い、目が落ちくぼんで見えたり、頰のラインがたるんだりするのも、骨がやせていくことと無縁ではないそうです。
最後に西山さんは、 「自分の体や健康へのリテラシーが高い人の方が、更年期の間も仕事のパフォーマンスが下がりにくいという調査結果もあります。少しでも不調を感じたらぜひ、婦人科を受診してください」と呼びかけました。
続いて登壇した川口さんは、AG世代に多い体の悩みとして「肩こり」と「腰痛」をあげました。肩こりの原因の一つが姿勢。パソコン作業やスマホの長時間利用で猫背になると、頭の重みを首と肩の筋肉で常に後ろに引っ張ることになるため、肩がこるのだそうです。
まっすぐ立てているかどうかをチェックするため、参加者は全員起立。川口さんの、 「耳たぶと肩峰(肩の骨)、大腿骨の大転子(骨盤の出っ張っているところ)、ひざのお皿の後ろ、外くるぶしの前側が一直線になっていれば、OKです」との言葉に、お互いの立ち姿をチェックしていました。
続いては腰痛対策。川口さんは、腰椎と大腿骨を結ぶインナーマッスル「腸腰筋」を鍛えることで、骨盤の向きを整え、腹圧を高め、腰の筋肉の負担を軽減することができると説明しました。そして、椅子に座りながらできる腰痛予防のストレッチ方法も指南。参加者は熱心にスライドに見入っていました。
最後は骨折予防です。川口さんは、もろくなる骨をケアするには、
- ①カルシウムや、その吸収を助けるビタミンDやKを含む食品を意識的にとること
②適度に日光を浴びること
③かかと落とし
など、体重がかかる運動を適度にすることが大事だと指摘しました。
AG世代はダイエットを意識して小食になりがちですが、「減量ではなく、体組成を変えることを目標にしてください」と川口さん。おにぎりだけ、パンだけ、といった食事ではたんぱく質が十分に取れず、筋肉や骨に良くないためです。そして、骨を支える筋力をつけるには、ウォーキングなど、あまり激しくない運動を日常的に行い、下半身を鍛えると良いことも紹介しました。
最後は、全身のストレッチを20分かけて実施。「これ以上伸びない!」「イタ気持ちいい」などの声が会場内にこだまする、和気あいあいとした雰囲気で無事終了しました。